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文春新書『英語学習の極意』著者サイト

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美術館・画廊メモ 16

平成24年5月9日~7月8日の美術日誌。日付の新しい順に記録してあります。(画廊展はほぼ2件に1件の割合で、これはというもののみ記録しました。)
各項冒頭の6桁の数字は日付です
(例: 220108 = 平成22年1月8日)。 展覧会名にリンクが張ってあるものは、ぼくのブログ本篇の関連記事へ飛びます。
このひとつ前の 平成24年3月15日~5月8日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 15 にあります。
このひとつ後の 平成24年7月9日~9月6日の美術日誌 は、美術館・画廊メモ 17 にあります。


240707 所蔵作品展 モダンガール万華鏡 近代日本の絵画・版画から (~7/8) @ 千葉市美術館 
(情報シートとしての明治18年の 「束髪図解」 にはじまり、昭和15年の蘇州所見の版画におわる。“大正時代の妖婦たち”、“全部脱ぎました。” など、章立てもおもしろい企画展。)

240707 「浮世絵師 溪斎英泉」 展 (~7/8) @ 千葉市美術館 
(エクスリブリスのような 「鏡の中の男女」 に魅せられた。9センチ×6.3センチの摺物である。あぶな絵4点もよい。さすがに春画はなかった。大量のシリーズものの美人画に、徳川時代をつきぬけたモダンセンスがある。英泉が生涯で300点もの版本に関わったことを知り、ぼくも書籍出版に本気を出さねばと鼓舞された。)

240706 岡田育美展 (~7/7) @ Galleria Grafica bis (銀座六丁目) 
(水性油性木版。ぼくの好みはもっと具象的な作品なのだけど、岡田育美さんはいい色をだしていた。多摩美版画修士1年。)

240705 羅針盤セレクション ドローイング&小品展 (~7/7) @ アートスペース羅針盤 (京橋三丁目) 
(11人展。ワタベカズさんと再会。ドローイング小品は、乗った日は1日に10枚描くのだと。
岩月梨紗さんの水彩人物画がいい。巧みな省略を交えて、ときにエロチックに、人物をさらりと描く。武蔵美日本画 修士1年。
中村あや子さんの、一見して馬のような兎キャラのシリーズもノスタルジックにおもしろい。)


240705 毛塚友梨(けづか・ゆり)展 ―陶 蒼い心― (~7/31) @ LIXIL ギャラリー ガレリアセラミカ (京橋三丁目) 
(青い釉薬がけで、水道の蛇口やバケツなどの日常生活品を模刻した陶作品を。昭和59年生まれ、東京藝大卒。実家が益子焼の陶芸家だが、親とは別の世界を展開している。)

240704 東 千賀(ひがし・ちか)展 (~8/4) @ ギャルリさわらび (銀座一丁目) 
(細ごまとした線画の一方で、重厚な巨人を描き、たしかな存在としての崖上の赤薔薇を描く。)

240704 第4回 飛翔する女性たち (~7/14) @ 純画廊 (銀座一丁目) 
(5人展。幽界幻想画を描いてきた坂根輝美さんが、ジャンルを飛び越えて具象人物画を。ハンマースホイを連想した。)

240703 向山 裕 ―遠雷・黒点― (~7/16) @ 日本橋高島屋美術画廊X (日本橋二丁目) 
(東京ユマニテでガラス作品を見たことがある作家。今回、めん鶏の首が白濁した湯からぬっとのぞく油画が 「女湯」。おぉ、。惑星を従えた木星が夜景に月のサイズで浮かぶ 「木星」。おォ~。)

240703 昭和会展受賞記念 山本桂右(けいすけ)展 (~7/4) @ 日動画廊 (銀座五丁目) 
(水彩画か版画のような風合いの風景油画。昭和36年生まれ、金沢美術工藝大 院修了。)

240703 牧田草平展 (~7/21) @ Gallery 坂巻 (京橋二丁目) 
(牧田さんの木彫展を見るのは4回目。幽界アニメのキャラのようでもある無口な少年の物語だ。)

240702 三宮裕子展 (~7/7) @ Gallery b. Tokyo (京橋三丁目) 
(潤いのある眼球が、絵にスイッチを入れる。多摩美油画卒。)

240702 西村亨人形展 『人形失格』 (~7/11) @ 芝田悦子画廊 (銀座一丁目) 
(西村さんのグラマラスな女性人形たちに会うのも3回目。胴体をくりぬいて操縦室に仕立てた象のサイボーグが、今回の新趣向。)

240701 森部英司 Production ranch (~7/1) @ トーキョーワンダーサイト本郷 (本郷二丁目) 
(ぱかぱか馬歩の音が響く馬づくし。カラフルな馬の集合で馬の顔をあらわす、浮世絵あそびの油画や、流鏑馬ふうのアクションペインティングのビデオ。森部さん自身は、名古屋藝大卒後、御殿場の乗馬クラブに勤務。)

240629 朋在り展 (~7/1) @ Gallery 枝香庵 (銀座三丁目) 
(7人展だが、まるで個展のような錯覚にとらわれた。地味な作風の向こうに広がる世界。日曜美術館でも紹介された鉛筆画の木下晋さんをはじめ、藤山ハンさん、緑川俊一さん等。)

240629 木版画 marina からNARAMIXに。 Woodrawing (~6/30) @ ギャラリー銀座 (銀座二丁目) 
(東京藝大の卒展でみた鳥人間のお面が印象深く、住所を残したら DM をいただいた。木版画の刷り損じを張り子にしてつくった、自画像 「鳥人間」 を念願どおり購入 (dek tri mil)。今後もお面を作り続けてほしかったから。)

240629 聖なる銀 アジアの装身具展 (~8/25) @ LIXIL ギャラリー1 (京橋三丁目) 
(中国貴州省のミャオ人の、家の歴史を吊り下げた銀の首飾りにはじまり、チベットから中央アジア諸国、中東まで。それぞれの地で工藝に傾けられた精魂よ。)

240629 加藤寿彦展 (~6/30) @ Gallery なつか (京橋三丁目) 
(3Dポリゴンモデルを紙の彫刻に変換し、その表面に映像投影することで、いのちが宿り、時が流れる。期待を大きく上回るおもしろさだ。昭和32年生まれ、東京藝大 院修了。)

240627 中村亮一作品展 (~7/3) @ Niche Gallery (銀座三丁目) 
(いまはなき木之庄企畫に中村さんが勤めていたころ、何度かお会いして、架空を写実する独創にひかれた。ふしぎな人なのである。一見してメッセージ性を詰め込んでいるように見えるが、理詰めで描いているのではなく直観から湧き出ているらしい。だからアートなのだけど。一コマ漫画みたいに吹き出しに文字をいれた最近作には 「?」。)

240627 私の劇場2012 ―とある国の物語― (~7/7) @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目) 
(11人展。出品していらっしゃる真条彩華さん、横田美晴さん、長谷川友美さんからDMをいただきました。横田さんの作品はどれを見ても完成度が高いのですが、現代文明においては完成度を極めると画像商品に見えてしまうというジレンマ! ぼくは横田さんのアリスを1枚もっていますが、もう1枚欲しいところです。)

240625 澁谷未来派宣言 ―新しい予感― (~7/4) @ Bunkamura Gallery (道玄坂二丁目) 
(6人展。林 久路(ひさじ)さんの女学生写真のシリーズのノスタルジックなどきどき感が好き。前に日本橋高島屋で見て、欲しくなったが高くて手が出なかった。今回は北京での個展のために作られたミニ写真集 『原久路 時・光交響』 が買えて、ハッピーでした。)

240625 沖縄復帰40周年記念 紅型 琉球王朝のいろとかたち (~7/22) @ サントリー美術館 (赤坂九丁目) 
(ポスターとビラに使われている 「国宝 黄色地鳳凰蝙蝠宝尽くし青海立波模様衣装 (裏) 赤平絹地」 の展示が 6月25日までだったので、「国宝になっている紅型とは、何としても見なければ!」 と思っていそいそ行ったら、展示替えの中期・後期にもそれぞれ国宝展示があることを知った。国宝指定されているのは尚王家に伝わる名品で、那覇市に寄贈され那覇市歴史博物館に収蔵されているもの。たしかに他の紅型とは保存状態に差があり、国宝指定のものは世紀を超えてまるで新品のように鮮やかだ。)

240624 Lim, Jang-Hwan 展 (~7/1) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目) 
(韓国の若い油画作家の日本初個展。自由の女神と格闘青年の取り合わせ。
6月15日にここのグループ展で作品と図録を見て、気になる存在だった東京藝大 院修了の大川心平さんがいて、小品「ペルソナ少年」の解説を聞くうち購入を決める (kvardek du mil)。)


240624 大エルミタージュ美術館展 ― 世紀の顔・西欧絵画の400年 (~7/16) @ 国立新美術館 企画展示室 2E 
(見ごたえのある展覧会だった。
ジュール・ルフェーヴルの 「洞窟のマグダラのマリア」 がうつくしい。ヴィジェ=ルブランとアンゲリカ・カウフマンの自画像の端正さ。
フランソワ・フラマンの 「1802年マルメゾン宮殿でのパーティー」 は、リアリズムと嘘っぽさのミスマッチがおもしろい。「モナリザ」 を裸婦に変えた16世紀末の一作にも驚く。ダーフィト・テニールス2世の 「厨房の猿」 は1640年代半ばの作だが、現代美術に通じる。
ルイ=レオポール・ボワイーの 「ビリヤード」 は新鮮な風俗画。レンブラント 1654年の 「老婦人の肖像」 が、しみじみとした味。
今回の展覧会の売り物、アンリ・マティスの 「赤い部屋」 は、思いのほかの大作、かつ思いのほか大味だった。)


240623 ACT ART COM - Art & Design Fair 2012 (~6/24) @ アートコンプレックスセンター (新宿区大京町) 
(美樂舎が10名で一部屋借り切って出品していた。石堂琢己さんが出品した、こばやしまなさんの銅版画小品「その時は辛くてもいつか虹に」 (着彩、tri mil kvincent)、「Birthday」 (tri mil) を購入。小林麻菜さんは多摩美版画卒。
藤井忠生さんが出品した津田のぼるさんの缶響アート作品から、スリムなバニーが情熱をこめてバイオリンを弾きまくる 「ディアーナ」 を購入 (kvin mil)
澤登丈夫さん・北林憲次さんと会食。北林さんに演劇人の夢があったことを知り、朗読劇企画を提案した。一晩寝て思うに、ライヴ・ペインティングと組み合わせれば、アートイベントとして十分に成り立ちそうだ。)


240623 無花果の花 小山航平 (~6/30) @ Gallery Suchi (日本橋茅場町二丁目) 
(合成写真作品。景色を掬うさまざまな手のひら。満開の桜を掬う若い女性の手がうつくしい。)

240620 日本の美・発見 VII 祭 MATSURI ― 遊楽・祭礼・名所 (~7/22) @ 出光美術館 (丸の内三丁目) 
(装い、踊る人々を描いた屏風の数々。近世の生活風俗が見られる図像記録として、ぼくはこのジャンルがとっても好きだ。)

240618 仙石裕美作品展 (~6/23) @ Niche Gallery (銀座三丁目) 
(笑う人物の裸身、水のゆらめき。昭和57年生まれ、武蔵美で油絵を学び、パリ国立美術学校に留学。光の感覚がひと味ちがうのは、留学の成果だと思う。外国人コレクターからの関心が高い由。)

240618 今森光彦の世界II 切り紙展「蝶」 (~7/27) @ ノエビア銀座ギャラリー (銀座七丁目) 
(色紙を台紙から浮かして貼ることで、実物でしか味わえない軽やかな効果が生まれている。昭和29年生まれの写真家。)

240616 buggy ICONS (~6/20) @ Gallery Speak For (猿楽町) 
(buggy こと谷口竜也さんの描くポートレート画じたいは好い出来なのに、仕上げにやたらとピンク色の鼻血を垂らさせたのは成功か? 個性表現と言わば言え、鼻血が目立ちすぎてせっかくの絵を壊している。)

240616 広重の旅 ―日常の中の遠い場所― 歌川広重×阪本トクロウ×山本修路 (~7/1) @ 蔦屋書店2号館2階 Anjin (猿楽町) 
(3棟にまたがる蔦屋書店デラックスに初めて来た。1日いてもいいところだね。)

240616 遠景 ― 阪本トクロウ (~6/17) @ Art Front Gallery (猿楽町) 
(う~ん、阪本トクロウさんはスランプ? 作品がおもしろくないんだよ。ミニマルアートを追求しすぎてないかな。)

240613 生誕120年特別展 福田平八郎と日本画モダン (~7/22) @ 山種美術館 (広尾三丁目) 
(「日本画モダン」 は今回のキュレーターの造語だそうだが、言い得て妙。平八郎の 「漣」 は、金箔を下地にしたプラチナ箔に描くことで温かみが出ていると解説を聞き、実際を見て納得。幽冥なる 「牡丹」、かろやかな 「花菖蒲」。
山口蓬春の 「榻上の花」 「夏の印象」 「卓上」 の、淡くもくっきりした緑が好きだ。小野竹喬の 「沖の灯」 がしみじみ落ち着く。横山 操の 「滝」 の、おおがらでシャープな線と効果的な金箔づかい。中村正義の端正な 「日」。)


240615 あごぱん個展 「パンダ的解釈富嶽三十六景」 (~6/16) @ Gallery Trinity (赤坂九丁目) 
(北斎版画を原色ドローイングに換骨奪胎。おもしろいのだけど、絵のなかに文字を書きすぎだ。)

240615 MY Way 2012 石川美奈子 大川心平 高木まどか (~6/17) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目) 
(能面化したキューピーみたいなキャラの顔と足を立体で、カラフルな画面に貼りこんだ高木まどかさんは、徳島県出身、多摩美木版 院修了。大川心平さんは多次元の建物空間を見せてくれる。個展が見てみたい。東京藝大油画 院修了。)

240615 MY Harmonious Exhibit 2012 眞田勇(ゆう) 鈴木圭 Chacos 西川美穂 (~6/17) @ Shonandai MY Gallery (六本木七丁目) 
(Chacos こと藤田弥子さんの油画が、こまごまと描き込んで、いい配色センスだ。眞田 勇さんの人物写実が、しっかりしている。2人とも多摩美 院修了。)

240614 Lineament さわひらき展 (~6/17) @ Shiseido Gallery (銀座八丁目) 
(ロンドン在住の さわ さんのモノクロ映像作品。)

240614 清水真理個展 Metamorphose 変容 ~傷みが悦びに変わるとき~ (~6/29) @ ヴァニラ画廊 (銀座六丁目) 
(可憐な少女の人形の腹部に、カラフルな内臓を丁寧に並べ込む。)

240614 田端麻子展 (~6/24) @ 靖山画廊 (銀座五丁目) 
(心の内面のふらりとした混沌を、油画と こけしで。昭和47年生まれ、多摩美油画。)

240613 ミュシャ展 ―19世紀末から20世紀初頭の版画を― (~6/29) @ 東京會舘ギャラリー (丸の内三丁目) 
(Alphonse Mucha のリトグラフ作品。値付けが高すぎかな。)

240613 葛飾北斎生誕250周年記念 ホノルル美術館所蔵 北斎展 (~6/17) @ 三井記念美術館 (日本橋室町二丁目) 
(北斎晩年の続き物を中心に。富嶽三十六景、諸国名橋奇覧、百人一首乳母かゑと起 (先日鑑賞したうちの長女は これに注目していた) 、詩哥写真鏡、諸国瀧廻り、琉球八景。西洋絵画の遠近法を教科書的に使って独特の空間にした作品は 「新板浮絵(うきえ)」 とジャンル化されていたことを知る。ホノルル美術館の収蔵品はあなどれぬ規模のようだ。)

240613 真条彩華 (~6/30) @ Gallery Tsubaki (京橋三丁目) 
(妖艶な菩薩さまたち。ジャンルをタイの佛画として見れば、違和感はないはず。妖怪美やエロスから、新たな境地に進化して、ところどころ金を配した墨絵の大作を。この展覧会で真条彩華さんは本格画家としての地位を得る。)

240613 光内亘利 ―いろいろ展― (~6/23) @ T-BOX (京橋三丁目) 
(いっけん子供の絵のようで子供では描けない絶妙の計算。今回は絵の世界をクッション作品として立体にも起こした。大阪在住の34歳。いちじは家族に理解されず、作品を捨てられたこともあるそうだ。)

240612 ヒロ トミザワ 蝋画展 ―イタリア・マテーラにて― (~6/16) @ 四季彩舎 (京橋二丁目) 
(南伊の洞窟のまちマテーラ訪問に触発された作品。蝋画には、油画とは別の繊細な温かみが感じられた。昭和21年生まれの女性作家。)

240612 若林真耶展 (~6/16) @ Gallery 坂巻 (京橋二丁目) 
(鍛金とガラス工藝と両方の技巧を組み合わせて、親しみやすい人物彫塑を。人物の顔が、ぬいぐるみの質感。ガラスパウダーで、化粧の粉っぽさを出した。東京藝大鍛金 院在籍。)

240612 川島 清 ドローイング 1997-1998・2012 (~6/30) @ ギャルリー東京ユマニテ (京橋二丁目) 
(東京ユマニテのフロア移転後はじめて訪問。うつくしいギャラリストの佃 舞衣さんと久々にお話しできた。狭めの画廊と広めの事務室。10メートルほど離れた2室となっていた。)

240611 西中千人(にしなか・ゆきと)展 呼継(よびつぎ) ― 新たなる息吹 (~6/12) @ 日本橋高島屋6階 美術工藝サロン 
(うつくしい。色とりどりの色彩ガラス作品を割って、さまざまな欠片をガラスで継ぎ合わせた花器や茶器。昭和39年生まれ、カリフォルニア藝術大で彫刻とガラスアートを学んだ。)

240611 シャガール 愛をめぐる追想 日本未公開作品を中心に (~6/25) @ 日本橋高島屋8階ホール  
(ジュネーブ在住のコレクターの個人蔵の作品が大半で、これが日本未公開だった。ユダヤ人としてのシャガールの軌跡を見るような、ひときわしなやかな線の作品の数々。これに、岐阜県美術館所蔵のリトグラフ集 「サーカス」 の作品群を加えて、見ごたえのある展覧会だった。シャガールの作品数はピカソを超える膨大な量なのだそうで、リトグラフは全て把握されているが、オリジナル作品の全容はまだ把握されていないほどだという。これからも 「日本未公開作品展」 が続いて驚いてはいけない。)

240610 まちゅまゆ展 ~アカルイクラヤミの世界~ 油彩画、銅版画による展示 (~6/14) @ Gallery 枝香庵 (銀座三丁目) 
(蔵書票大の銅版画 「内気なアコーディオン弾き」 を購入 (dek mil)。CD つき絵本 『ヒトを食べたきりん』 も購入。一見暗いけどじつは快活なファンタジーを展開する。ほぼ独学でここまで描けるのは天性の才能だ。福岡や湯布院で個展を開き、東京のファンも増えてきたところで、東京初個展。)

240610 イレブン ガールズ アート コレクション (~6/14) @ 松屋銀座8階 イベントスクエア (銀座五丁目) 
(銅版画家の小柳優衣さんは、ことしは油彩装飾画も展示。今後は銅版画にストーリー性を加えると、新展開があるはずだけど。高崎友里香さんの着彩ペン画の同一キャラ群像は、小品におもしろいものあり。長尾有香里さんのアクリル画の果実がみずみずしく進化していた。)

240608 フジタとユトリロ展 (~6/25) @ ホワイトストーンギャラリー銀座店 (銀座五丁目) 
(ギャラリー白石が改称していた。受付の女性はいい感じなのに男性の係員が押しつけがましいので、行かないことにした画廊だが、藤田嗣治の作品とあっては、見ないわけにはいかない。初見の作品が多く、見せてもらってよかった。)

240608 イラストレーター3人展 Arabesque 少女めぐり (~6/16) @ ギャラリー悠玄 (銀座六丁目) 
(宇野亞喜良さん 「感傷旅行」 は女性と周辺を軽いタッチで。味戸ケイコさん 「ここにいる」 は絵本原画展。味戸さんご本人に初めてお会いできた。たくさんのイメージの蓄積があったから新聞連載の挿絵はさほど苦にならなかったという。網中いづるさん 「Her presence」 は女性たちをポップな油画で。地下の展示室が手作り空間の、いい雰囲気。)

240608 les fragments d'images ―イメージのかけら― 山本じん 銅版画展 (~6/16) @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目) 
(舌フェチ、花びらフェチの蔵書票や、幻想デザイン。)

240607 今井庸介展 「タマゾン川」 (~6/9) @ 養清堂画廊 (銀座五丁目) 
(「おばちゃんがベトコンに見えた」 など。エッチング・アクアチント。日常からの外し方に味わい。)

240607 江津匡士(ごうづ・ただし)展 ジャパガ ~日本少女畫譜~ (~6/9) @ ヴァニラ画廊 (銀座六丁目) 
(日頃のヴァニラ画廊とは、とことん対照的に、清楚で地味なセーラー服少女たちの絵やフィギュアに、音楽室のようなピアノの流れる昼下がりでした。少女らの顔立ちがぼくの趣味から遠かった。)

240607 武田秀雄展 ―『World Night Tour』 『地獄篇』 (各 画集) 『Off Black』(絵本) 三冊同時出版記念― (~6/22) @ 永井画廊 (銀座四丁目) 
(ブラックジョークとオトナの遊び心が豊富だと、絵画は漫画と呼ばれるのだろうか。それなら漫画のほうが名誉だ。「源平合戦」 のシルクスクリーン作品も含め、武田ワールドに出会って心服した。昭和23年生まれ、多摩美彫刻 院修了。)

240606 井上あんぬ展 魚も棲む器II (~6/6) @ Ecru + HM (銀座一丁目) 
(のびやかな絵柄、あざやかな色柄。毎食がほのぼのとしそうな 「恵比寿様箸置」 を購入 (du mil ducent + i)。愛知県立藝大油画 院修了の3年後に陶藝をはじめ、いまは鎌倉に窯をもつ。金魚の箸置もよかったな。ポップな飄々に好感。)

240606 簑島信勝展 (~6/16) @ 小野画廊II (銀座一丁目) 
(アクリル画で橋渡しをした具象幻想コラージュ。お買い得で、いい作品ですが、そそるものが加わればなぁ。)

240606 古澤洋子 日本画展 ―船出― (~6/10) @ 万画廊 (銀座一丁目) 
(金沢の地で、幻夢のヨーロッパの港町を描く。大作も細部まで描きこみ、幻に確かなリアリティを与えている。)

240531 寒河江智果(さがえ・ともか)展 「若葉・若草」 (~6/9) @ ギャラリーもりもと (銀座三丁目) 
(かわい子ちゃんを日本画で。魅力的な作品が多いが、これはという作品は展覧会開始時点で売約済になっていた。今後のブレークも楽しみな女子美出身。)

240529 蹂躙史エピトマイザブックレット・アンコール記念 沙村広明 原画 + ジークレー展 【蘇る虞美人】 (~6/2) @ ヴァニラ画廊 (銀座六丁目) 
(ちょっと度がすぎて堪えられないものもあるが、かわいい少女たちの無残絵を鉛筆で。アンコールと言いつつ、前回なかった作品も展示。)

240529 森直実 諸国百景写真展 東京 vs 大阪編 (~6/2) @ ギャラリー アーチストスペース (銀座六丁目) 
(64歳の作家。写真そのもののアングルにさして新味はないが、PC 上で絶妙な彩色加工をし、錦絵ふうの枠をつけることで、現代風景浮世絵に仕立てた。)

240529 長沢 明 展 (~6/9) @ ガレリアグラフィカ (銀座六丁目) 
(日経日本画大賞展でも、昇り龍ならぬ昇り鯨の絵を見た。大型作品は大味すぎて好きではないが、神経質に数字をちりばめた小品はおもしろい。昭和42年生まれ、東京藝大日本画 院修了。)

240528 立澤(たつざわ)香織個展 「adagio」 (~5/31) @ アートスナック「番狂せ」 (新宿区荒木町) 
(進化! 今回はモチーフに乳首が加わって、さらにキュートな 「あなたを憎からず思う」。「イラストふう」 と評されようベタ塗り手法に加えて今回は、諧調彩色の 「赤の花嫁」 が本格絵画で、昼に吉敷麻里亜さんの絵を買っていなければ、「赤の花嫁」を買っていたと思う。立澤キャラに囲まれて眠れたら、贅沢だなぁと思うけど。)

240528 switch ―岡本光市 遊びのデザイン― (~6/3) @ ポーラ ミュージアム アネックス (銀座一丁目) 
(そよ風のように鳴るオルゴール群 “musical table”、クリップライトを溶接してシャンデリアにした “reconstruction chandelier” など。昭和45年生まれ。)

240528 林 昭子 展 (~6/3) @ Oギャラリー (銀座一丁目) 
(人物と犬。金箔を使った日本画と、木版画。犬がしみじみと描かれていて、わが家の愛犬が失われたら哀惜の思いを林昭子作品に投影しながら見るだろうと思った。)

240528 植物区 太田三郎・吉敷麻里亜・西山ひろみ・古屋一弘 (~6/9) @ ギャラリーなつか (京橋三丁目) 
(松山に引っ越した吉敷麻里亜さんと久々に再会。シャイな少女を描いた絹本日本画 「桃花(ももか)」 を購入(tridek mil + i)。「小夜曲」 もかわいい。太田三郎さんの押し葉作品 Angel Leaf は、葉の破れに天使のシルエットを潜ませる。)

240527 You Are Beautiful ~Love Primavera!~ 絵画・映像・インスタレーション 林 千歩(ちほ)  (~6/3) @ アートセンター・オンゴーイング (吉祥寺東町一丁目) 
(とびきりかわいい眞鍋かをりさんみたいにすてきな、東京藝大油画卒、院在籍の千歩さんが、小豆島で70~80歳代の老人男女5人をリクルートして、魔法で変身してもらったんですね。千歩さん自身は神話のマイマイになって、魔法をかける役です。それをビデオに撮るだけでなく、インスタレーションに近い油画にも仕立てるというフルコースです。老人それぞれ、はではでに変身した途端、じつに若々しいんだな。まるで老人姿のほうが仮の姿だったみたいに。)

240527 近代洋画の開拓者 高橋由一  (~6/24) @ 東京藝術大学大学美術館 
(日本洋画のパイオニアとして今や不動の地位を認められている高橋由一が、昭和39年に回顧展が行われるまでは洋行組に比べて格下の扱いを受けていたという話に驚く。在日欧米人から苦心して洋画を習得するや、これを日本に根付かせることに生涯努力した。感服。今回は 「鮭」 も3作並べて展示。ぼくがいちばん好きなのは、明治11年作品の 「鴨図」。
藝大コレクション展 春の名品選、も。)


240526 Exposition Sentimentale: Sequel to Imaginary Girl (~5/27) @ SAKuRA Gallery (江東区常盤二丁目) 
(SAKuRA Gallery へ初訪問。4人展の作家、長谷川友美さんから送られた DM 葉書のセンスの良さに、ぜひ行かねばと。デザインしたのは Nigel Harris さん。日本在住が長いというシャイなナイジェルさんの私家版50部の画文冊子を購入。高橋竜男さん、こやまけんいちさんの作品も。)

240526 白器(びゃっき) 源 忠之(みなもと・ただゆき)×東 學(あずま・がく)二人展 (「源」 は、正しくは 「さんずいに首」) (~6/10) @ ポスターハリスギャラリー (道玄坂二丁目) 
(女性ダンサーにボディ・ペインティングして撮影した写真を合成加工した作品。)

240526 近藤聡乃の漫画と挿画の原画展 ~『うさぎのヨシオ』 & 『不思議というには地味な話』 刊行記念~ (~6/17) @ Bunkamura NADiff modern(道玄坂二丁目) 
(あこがれの近藤聡乃さんにお会いできました。想像していたより、きれいで すてきな方でした。たいへんな人気で、3時開始のサイン会に3時に到着し、サインをいただいたのは4時頃でした。)

240526 Aquirax World ―宇野亞喜良の全貌―  (~5/27) @ Bunkamura Gallery (道玄坂二丁目) 
(60年代のドローイングから新作オブジェまで。)

240526 福原コレクション 駒井哲郎 1920-1976 (前期は 5/27 まで。後期は 5/30~7/1) @ 世田谷美術館 
(世田谷美術館は、10年ぶりか。駒井哲郎展は後期のほうが興味があるのだが、日経文化面の紹介を読むうち、前期もほうっておけなくなった。
2階展示室では、「世田谷アーティスト・コロニー 「白と黒の会」 の仲間たち」 展。牛島憲之 「芝居(赤坂並木之段)」、難波田龍起 「蒼」 「浮」、石川滋彦 「迷彩する商船」。)


240524 伊藤宏個展 (~5/26) @ Niche Gallery (銀座三丁目) 
(昭和9年生まれ、退職後の画業ながら、ちょいとほうっておけない力がある。)

240524 わたなべ ゆう (~5/31) @ 吉井画廊 (銀座八丁目) 
(伝説の吉井画廊に、じつは初めて行った。どういう縁か、はじめて吉井画廊の個展の DM 葉書をいただいて。)

240523 画界のドストエフスキー 澤田文一展 (~5/26) @ Gallery 銀座フォレスト・ミニ (銀座一丁目) 
(人物画ドローイングが所狭しと。2冊の写真アルバムに、作品の名刺大のカラー写真が丁寧に貼り付けられている。作家の横顔写真が坂東玉三郎さんを思わせた。)

240522 太陽と月と祈り Animart Presents 2012 亀井武彦展 (~6/1) @ art space kimura ASK? (京橋三丁目) 
(金環日蝕の墨絵と、ウルトラマンの脳内映像のようなビデオ作品。)

240522 La Fete Blanche 白い祭 ―宇野亜喜良 個展― (~6/2) @ スパンアートギャラリー (銀座二丁目) 
(小品絵画とオブジェ、それにビデオ作品も。尊敬する宇野さんがいらっしゃって、おだやかな風貌にますますひかれたのだけど、大勢のお友達に囲まれておられ、ついにお話ししそびれた。)

240522 一ツ山チエ展 ―大地に、生きる― (~5/29) @ LIXIL ギャラリー (京橋三丁目) 
(新聞紙と紙紐でヤクの群れを京橋に再現した。迫力ある環境展示。昭和57年生まれ、東京工藝大デザイン卒。)

240521 門倉直子 「みんなであそぼう」 (~5/26) @ Gallery Tsubaki (京橋三丁目) 
(門倉さんの描く女の子は手指がとても美しい。しばらく大首絵だったのが、ここへきて手の動きが画面に入ってきた。はじめて見たセミヌードも、指の動きがうつくしくて、初日に来たら買えたのにと後悔。門倉さんは、絵を描き始めるときウォーミングアップでまず自分の手指をデッサンするのだそうだ。)

240521 花とワタシのあいだには… 浅見和司の私的妄想藝術雑貨展 (~5/26) @ T-BOX (京橋三丁目) 
(木材や金属をシンプルな形に切り取って、ヒトの命を与える。ヴィヴィッドな木の本体と、メタルプレートの影が、ちがう動作をしている 「影は動く」 シリーズが面白かった。小さな試験管をミニ一輪挿しのとして埋め込んだ作品群も、雑貨藝術としてとてもしゃれている。)

240520 濃いめ ドローイング展 (~5/29) @ マキイマサルファインアーツ (浅草橋一丁目) 
(4人展。期待を上回る膨大な作品点数とおもしろさ。
武蔵美日本画卒で院在籍の澤井昇平さんのペン画を五美大展で見て、オオッと思っていたが、このひとは本格油画も描けそうだし、しりあがり寿さん流に墨の俳画もこなすし、たぶん1枚に収まりきらないのだろうから、絵巻物をやってみたらどうかね。
小山 篤さんは多摩美油画卒。小品には生井 巌さんの世界を感じた。
古池潤也さんは東京藝大彫刻卒。配色が楽しい。久保田弘成さんは、ドローイングは不発だったかなぁ。
それぞれに、大家になった途端に値段も跳ね上がるであろう作品群でありました。)


240520 公募団体ベストセレクション|美術|2012 (~5/27) @ 東京都美術館 公募展示室 (上野公園) 
(行ってみたら、ぜったい見逃せない充実の展覧会だった。ぼくにとってのベストは、玉虫良次さん 「高架線下」。ポール・デルヴォーの絵のような幻の街路。西 健吉さんの「浜の娘」は二科展でも拝見した。着衣なのに ぞくっとさせられる若い女性のきりりとした美しさ。上村淳之さんの 「旅立ちを待つ」 のしっとりした青。中西 繁さん 「ブランデンブルグ門」 が迫る。遠藤原三さん「埋み火」は薄緑の向こうの少女の想い。)

240520 佐藤龍人展 (~5/26) @ 上野の森美術館ギャラリー 
(村井国夫さんを思わせる風貌の作家自身の画室姿。ピエロ、裸婦。)

240520 第5回東山魁夷記念 日経日本画大賞展 (~6/3) @ 上野の森美術館 
(いい展覧会だった。鴻池朋子さん 「シラ ― 谷の者 野の者」 は、納得の大賞受賞だ。東京オペラシティアートギャラリーでも味わった感動。
もう一方の大賞作には疑問あり。むしろわたしなら、菊地武彦さん 「土の記憶 2009-20 ―平地林―」 の想像喚起力、間島秀徳さんの 「Kinesis No. 452 (bright water)」 の水の凄味や、林 孝二さんの 「View」 の森林の深さに大賞を差し上げたいけれど。
ぼくが心酔したのは梶岡百江さん「トワイライト・パレード」。この無人の三叉路の奥行をいつまでも眺めていたかった。以前ギャラリーアートもりもとで作品を見た牛嶋直子さんの夜景画 「lighthouse」 にも、進化を見た。)


240518 アイガ★ショー 2012 (~7/14) @ アート★アイガ (八丁堀二丁目) 
(12人展。小野眞智子さんの罪な少女画 「弾指」 を購入 (dek ok mil)。小野さんは法廷画家として活躍するイラストレーターで、さいきん本格絵画をはじめた。)

240515 甲 秀樹 個展 「早春譜2012」 (~5/21) @ ポスターハリスギャラリー (道玄坂二丁目) 
(少年愛の、細密な色鉛筆画。これが少女だったらなぁ。)

240515 田上(たのうえ)真也展 (~5/23) @ Reijinsha Gallery (銀座六丁目) 
(DM 葉書でガラス工藝を想像していたら、椰子の実と海を表現するごとき陶だった。昭和51年生まれ、同志社大神学部卒、京都嵯峨藝大短大陶芸。)

240515 荒木亨子展 (~5/18) @ ギャラリー・しらみず美術 (銀座五丁目) 
(机上の陶器などの静物画を岩絵具で。このジャンルとしては飽きない絵。)

240514 小山哲生×朝倉景龍×KIZIMECCA展 VITAMIN-V (~5/26) @ ヴァニラ画廊 (銀座六丁目) 
(朝倉景龍(けいりゅう)さんは、絶品にかわいい女の子の鉛筆画を描くのだけど、そのあと感興が嵩じて SF 的に醜く描き変えてしまうらしい。残念なことにならないよう、かわいい顔のうちに作品を拉致しないといけないね。)

240514 キギ展 植原亮輔と渡邉良重(よしえ) (~5/30) @ ギンザ・グラフィック・ギャラリー (銀座七丁目) 
(「キギ」 とは、植原・渡邉のお二人が設立したデザイン事務所名。外周が鏡面になっているティーカップがおもしろい。受け皿のカラフルな模様がカップに反射して、まるでカップ自体に意匠がプリントされているように見える。ぼくも欲しいな。)

240514 千年の夢 吉松陽子展 (~5/19) @ ガレリア・グラフィカ bis (銀座六丁目) 
(昨年に作品を初めて見て、藤田嗣治の筆になる女性のような顔立ちを描くかただと驚嘆した。ことしの女神もうつくしい。)

240513 アートアワードトーキョー丸の内2012 (~5/27) @ 行幸(ぎょうこう)地下ギャラリー (丸の内二丁目) 
(例年のごとく、授賞の審査結果に不満あり。ほんらい賞をもらうべきなのに等外となった優秀作家として、細密幻想画の岡本瑛里さん、花柄素足彫刻が魅せる村山まりあさん、骸骨版画の梅村 圭さん、パワフル油画の近藤亜樹さんを挙げたい。受賞14名のうち、ぼくが納得するのは 3名ほどだ。)

240513 多田さやか個展 春と修羅 (~5/16) @ 新宿眼科画廊 (新宿五丁目) 
(neutron tokyo で作品を見て、女性の悩ましい描きぶりが気に入り注文画を描いてもらった、東北藝工大日本画在籍のひと。モチーフにパワーあり。絵巻物に仕立てれば、一連のモチーフが整理されてストーリーを紡ぎ出すのでは。)

240512 蕭白ショック 曾我蕭白と京の画家たち (~5/20) @ 千葉市美術館 
(ボストン展を見て、がぜん蕭白づいた。蕭白越えができぬなら、現代において絵を描く意味がないとさえ思った。)

240511 東京国立博物館140周年特別展 ボストン美術館 日本美術の至宝 (~6/10) @ 東京国立博物館 平成館 
(平治絵巻と蕭白さん。蕭白さんの 「わしを超えよ」 というドスのきいた声が聞こえた。)

240511 波多野香里(かおり) (~5/12) @ Gallery b. TOKYO (京橋三丁目) 
(濃厚なタッチの人物画。味あり。ストーリーをこめた油画。昭和46年生まれ、看護婦の仕事を経て多摩美 院修了。)

240510 高塚省吾(せいご) 「静かな部屋」 @ 秋華洞 (銀座六丁目) 
(秋華洞のカタログに高塚省吾さんのパステル画が掲載されていた。絵のほうから目に飛び込んできたので購入即決し、翌日昼に画廊で対面した (tricent mil)。高塚さんの画集 『美(うま)しうるわし』 の64~86ページにあるパステル画のモデルさんと同じなので、平成7年~12年あたりの作品と思われる。気品がありながら、ぞくっとさせられるポーズ。いい出会いをいただきました。)

240509 高田雄吉/美のコード ダ・ヴィンチからマティスまで (~5/14) @ Bunkamura Box Gallery (道玄坂二丁目) 
(ことばの本来の意味での 「抽象画」 の窮極かもしれない。東西の名画を色解析して、その絵の世界を彷彿とさせる色のスペクトルを横ストライプであらわす。色帯を見ただけで原画を思い出す、その瞬間の自分の脳の動きに驚く。)

240509 第13回美人塔 ~日本画の世界~ 井上惠理、下之園和佐、土方朋子、義村京子 (~5/19) @ art space kimura ASK? (京橋三丁目) 
(義村さんが新境地で、幻想画に人面を取り入れていましたが、人物画ファンのぼくから見るとちょっと硬さが。次回に期待します。)

240509 大久保美里展 ―瓶にまつわる物語― (~5/13) @ Oギャラリー (銀座一丁目) 
(ベニヤ板によるウォーターレスリトグラフに油性木版を組合せ。すてきに素朴な幻想画に仕上がってますが、もう一段、色の冒険をしてほしいです。)

240509 味戸ケイコ 『夢違』 原画展 (~5/19) @ スパンアートギャラリー (銀座一丁目) 
(恩田陸さん 『夢違(ゆめちがい)』 の中日・東京・北海道・西日本新聞の連載で描かれた色鉛筆画。)


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